「灰と幻想とグリムガル」2話を視聴。
今回はパーティの第一目標でもあったゴブリンの打倒がメインだった。
そして、そのゴブリンもただでやられてくれるような相手ではなく、めちゃくちゃ強い!
1匹を取り囲み、優勢のはずのハルヒロらはゴブリンの雄たけびに怖気づく。
他の異世界ものとかなら、ゴブリンは初心者向けの最初の踏み台という感じで、大抵どのパーティもそう苦労せず倒せる相手だけど、この「灰と幻想のグリムガル」はそのゴブリンが一個の生命体…人間と変わらない生き物なんだと思わせてくれる。
戦闘シーンもたっぷりと時間がとってあり、人間とゴブリン、生きている者同士の必死さを丁寧に描かれていた。
それがとても新鮮だったし面白く、僕としては凄く満足のいく内容だった。
パーティの頼れるマナトも闇がありそう…
今回は前回の反省を踏まえて、ゴブリンが単独で行動しているところを狙うことにしたハルヒロたち。
そのために、マナトは事前に酒場で情報収集なども行っていた模様。
まじで頼りなるパーティのまとめ役!
マナトは結構お酒好きでもあるらしく、ハルヒロは酒が飲めるかわからないけど、酒場には興味があるらしい。
で、ここでふと思ったのが、マナトは20歳を越えていて、ハルヒロはまだ未成年なのかなと。勝手に同い年くらいかと思っていたけど、それぞれ微妙に年の差が離れていても変じゃないし。
さらに気になったのが、マナトのネガティブな発言。
マナトもハルヒロと同じく、神官ギルド?にて修行を受けていたわけだけど、そこではずっと怒られっぱなしだったらしい。
それをマナトはこう評する、
「怒られるために生まれて来たんじゃないかと錯覚するくらい(怒られていた)」
そんなマナトに、ハルヒロは意外そうに「マナトでもそんなことあるんだ」と返すけど、マナトは少し暗い顔でそれを肯定する。
これって、異世界に飛ぶ前の暮らしとどこかリンクしたのかなと推測。例えば、高学歴の家庭でずっと勉強付けで褒められることがなかったとか。もしくは、入社した会社で死ぬほどいびられていたとか……考えるだけで切ない。
いつも頼れる男だったマナトも色々と事情がありそうと感じたシーンだった。
そんなマナトをねぎらうハルヒロ。ハルヒロももっと頑張ろうね!
死にたくないから必死になる!
そして、朝になった一行はゴブリン退治に向けて森へと足を踏み入れる。
マナトの得た情報から、ゴブリンが単独で行動しているところを狙うハルヒロたち。
こういう細かいシーンがゴブリンをただの害獣だと思えなくさせている。
ゴブリンも喉が渇くし、そのために水筒を持参するとか、まるっきり人間と一緒!!
そんなゴブリンの背後から6人がかりで奇襲をかけようとするハルヒロたち。こういう書き方したら、もはやどちらが悪者かわからない(笑)
しかも、せっかく奇襲をかけられるタイミングだったのに、一人先走るお調子者が雄たけびを上げながら突撃するというミスを犯す!
さらに突撃しているのかと思いきや、よく見ると威嚇をしているだけだったという……ランタは一体何がしたかったのか。
結局、その掛け声に出ざるを得なくなったハルヒロがゴブリンと接敵。
その後なんとか足止めに成功して優位な状況を作り出すハルヒロたち。
できれば背後もとれるように、池よりももう少し手前で囲みたかったところ。
逆にゴブリンにとってはまさに背水の陣。
先に動いたのはリーチの長い大剣を持っている戦士モグゾウ。そのモグゾウが剣を振るう中、指図だけは一丁前のランタ君。
ランタ君、声がでかいだけでうざいっす(直球)
しかし、そんなランタも背を向けたゴブリンを一刺しにするという戦果をあげる!
そして、ランタはゴブリンの骨と肉の感触に震えてしまう。やっぱり生き物を殺す、命を奪うということに忌避感というか恐れみたいなものを感じてしまうんでしょうね。
ゴブリンはその後もハルヒロを殺そうと狙いを定めるけど、がら空きの背にまたしてもランタの剣が!!
あれ……なんかランタ君、真正面からやり合うというより、美味しい所ばっかり持っていっていない?
まぁ殺し合いの最中では隙を突くのが一番だから、ランタのそういう所も素晴らしいけどね!!
そして、最後はモグゾウの大剣で頭をかち割られるゴブリン。
喉に一刺し、右胸に一刺し、左わき腹に一刺し、頭に斬撃。これでようやく倒すことに至った一行。
いやもう、ゴブリンの生命力が半端ない!
怖いよ、ゴブリン怖い! しかもこれが魔物の中で低ランクのものでしょ? やばくない? ハルヒロたち生きていけるの?
ハルヒロはこの一戦で深手を負ったし、「灰と幻想のグリムガル」の難易度はハードモード!!
これで魔法があまり効かなかったらシャレにならなかっただろうね。魔法スゲー。
しかもまだこれで終わりじゃななかった!
で、戦勝ムードで気の抜けていたパーティメンバーだけど、なんとゴブリンはこの状況でまだ生きていた!!
ゴブリンやべーよ!! なんで生きてんの!? あれだけめった刺しにされて喉とかも貫かれてたんだよ?
この世界の生き物怖い。やっぱり魔物なだけあって、生命力も普通の動物より強いとかあるのかな?
結局、マウントをとったランタが腹を中心に何度も何度も剣を突き立て息の根をとめた。その様子は狂っているかのようにも見えたけど、命のやり取りをしている緊迫感が十分に伝わって来た。
ゴブリンも死にたくないから必死だし、それはランタも同じ。
ランタはゴブリンを殺したあと、涙を溢れさせていたけど、それだけの衝撃あったんだろうなと思った。
剣を一回振るえば死んでいくような生易しい世界じゃない。そんな世界で生きていかなければならないハルヒロたち。
まさに「生きる」って簡単じゃない。
台詞なしの4分間が長い
で、ここまではこの世界の過酷さがわかる素晴らしい出来だったけど、問題は後半。
ほとんど動かない画を4分間見るのって結構きつくない?
この4分間で、一気に「義勇兵の一日」を見せたかったという意図があったと思うけど、それにしても長く感じた。せめて台詞も入れておいてくれたらよかったのに。
まぁ不満と言えばここぐらいだったし、絵を楽しめる人なら退屈には感じないかも。あと前半との温度差が凄くて、余計に長く感じたのもあるかもしれない。
その中で映された一場面で印象に残ったのがこれ。
義勇兵の中にはこういう人もいる模様。ゴブリンとの戦闘を見る限り、やっぱりきついんだろうなぁ……家を借りるにも飯を食うにもお金が必要だし、そのためにはゴブリン以上の魔物を倒さないといけない。
そう考えると、傷を負いながらもゴブリンを倒せたハルヒロたちは未来が見えたとも言える。
あともう一つ、マナトとシホルが会話しているときに、一人ぽつんと立ち尽くしていたマナの表情。
話相手になってあげたい!!
そのあと、こっそりとその場を去ってしまうマナ。マナのこれまでの行動から言うと、シホルとマナトに混ざりそうなのに、ここで二人きりにするのが意外だった。
空気を読んで二人きりにしたということなのか……寂しそうな彼女の表情が何とも言えなかった。
まとめ
ゴブリンを退治したことである程度余裕のできたハルヒロたち。
しかし、今回の儲けは一人18カパーで、これからの生活もやっていけるのかどうかとか不安もある。
あとはパーティ間の恋愛とかもあるのだろうか? シホルとマナトがそういう風になるかどうかはまだわからないけど、少し気になった。
次回は「ゴブリン袋には俺たちの夢がつまっているか?」。
予告を見る限りでは、今度は盗人まがいのことをする模様(笑)
生きるって大変だなぁ……
最後に、女子の風呂を覗きに行ったランタくん、無事死亡(なんで女子の入浴シーンがはさまれていないのか抗議したい!)。