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いつまでも夢見る少年でいたい

イラスト、ゲーム、アニメを中心に気になったもの・ことについて書いています。

【ヤング・ブラックジャック1話感想】天才外科医の始まり

列車事故

踏切で起きた渋滞。そこで一人の少年が不運に見舞われます。

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自転車を置いて逃げろというのは簡単ですが、子供にしてみるとそこまで頭が回らないのでしょう。むしろ、その周りにいる大人が、遮断機降りた時点で助けてやれよと、思わなくもないです。

 

そして、踏切の中に残されたバスと少年は列車と衝突。

 

若きブラック・ジャック

医学部生だった間黒男(はざま くろお)。時代は1968年、医学部の研修医待遇改善運動が激化していた頃であり、インターン生らによるストライキが起こり、医局では人手が足りない状況でした(東大紛争 - Wikipedia)。

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医学部生だった黒男もその運動に参加するよう迫られますが、それを一蹴。

そんな黒男が務める病院に、列車衝突事故の患者らが続々と運び込まれます。

ちょうどイメージトレーニングを終えた黒男は、人手を集めようとしていた岡本舞子(おかもと まいこ)に声をかけられ現場へ向かいます。

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漫画で「ブラック・ジャック」を読んだことはありましたが、この「ヤング・ブラックジャック」はアニメで初めて見ました。めちゃくちゃ男前。そして、舞子さんは美人。

 

バスの乗客らの手当てを行う二人。そこへ例の少年が運ばれてきます。

列車の下敷きとなり、右腕と左足が切断の重傷。それを見た医師の一人は繋げることは不可能と判断し、アンプタの準備に入ります。

アンプタとは、(四肢の)切断、切除術を意味する医療業界の用語のこと。 切断を意味する英語、Amputationに由来する。

(kango.919.co.jp/word/業界用語/アンプタ/)

止血縫合し、命を留めることを最優先としますが、その判断に駆けつけた両親は異議を唱えます。

しかし、次に医師から飛び出したのは、「命と手足どちらが大切ですか」の一言でした。急を要する事態であり、すぐにでも手術が必要なのは明らか……両親はその言葉に黙り込んでしまいます。

僕は医師ではないのでこの判断が正しいのかどうかわかりません。

しかし、この両親の「切れても繋げられるって聞いたことがある」という言葉は驚きました。

どうにかして助けたいという気持ちはわかりますが、人間はただの人形とは違うのですから、ちぎれたら糸と針で縫い合わせたら大丈夫とはいかないでしょう。

医師の言葉は少々乱暴ではありましたが、現在から50年近く前での手術はさらに困難だったのではないでしょうか。命が助けられるだけまだ幸運と言えるほどに。

 

その後、黙り込んだ親を横目に医師は去っていきます。

そこへ黒男が近づいていき、少年の容態を確認。そして、頭の中でイメージから繋げられると確信した黒男は両親にそのことを告げます。

藁にもすがる思いであった少年の両親は、手術代500万(現在価値で5000万程度ほど?)という提示もすんなり受け入れます。

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このとき、黒男には無数の茨が絡みつき、それをメスで一刀両断する映像がはさまれますが、頭に残った茨が徐々に黒男を締め付けていきます。

ここから想像できるのはキリストの茨の冠。これは受難のたとえとされており、これから黒男への数々の苦難が待ち受けている暗示ではないでしょうか。

 

 

天才外科医

手術を請け負った黒男は、知り合いの病院へと少年を運びます。

ここで疑問に思ったのが、患者を勝手に動かして問題にならないのかということ。のちのち、何かに繋がるのだろうか。

もう一つは医学部生が手術を行っていいのかということ。研修医が手術を行うことは大学病院では普通にあるらしいですが、医学部生ってその前段階ですよね。(運び込んだ病院の医師に「ダメだ」的なことを言われているのでやっぱり違法っぽいです)

 

 その運び込んだ先は、ヒロポン中毒(覚せい剤の一種)でロクに患者が来ない病院。

さらに、血が怖いという医師としては致命的な弱点を持っている藪(やぶ)が経営しており、使用料・口止め料に50万払う代わりに大人しく手術室を使わせろと命令します。

 

その後、手術開始。人数は3人であり、そのうちの1人はこの有様。

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 別の医師が不可能だと判断した難しい手術で、助手1人だけとかかなり危険な気がします。普通なら、周りに何人もの看護師とかが待機していますよね。

これで亡くなったりとかしたら、訴えられる可能性だってあるわけですし、かなりリスクを背負って手術に臨んでいます。

 

まず挫滅した部分(外部から強い衝撃、圧迫を受けて破壊された内部の組織)の切り取り。

その後、骨の固定と腱の縫合。

最後に神経や血管の吻合(ふんごう)への処置(端同士をつなげること)。

 

時間との闘いとなる手術で、成功するかどうか半信半疑だった舞子。

しかし、黒男の腕前は大学病院での手術を見学してきた舞子も見たことがないほど的確で素早いもの。

あっという間に神経の吻合をやり終え、血管へと移ります。

 

しかし、ここで問題が発生。膝窩動脈(しっかどうみゃく)が損傷していました(ひざ裏のくぼんだ部分を通る動脈)。そのため血管をつなげることができません。

そこで黒男は人工血管の有無を藪に確認しますが、高価なそれが置いてあるはずもなく別の手段を考える必要がでてきました。

手配しようにも時間に余裕がなく、舞子は諦めが頭をよぎります。さらに、今まで正常であったバイタルも下がり始め、一刻を争う状態へと変化します。

しかし、黒男はそこで諦めません。

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画像にある大伏在静脈(だいふくざいじょうみゃく)を利用して、損傷のあった動脈をつなげることをひらめきます。

即座にとりかかった移植手術も驚くほどのスピードで終わらせ、手術慣れした様子の黒男に疑問をもった舞子は「いつもこんな手術をしているのか」と藪に問いかけます。

しかし、返答は否。藪も手術をしている黒男の姿を見たことはないと答えます。

 

その後、手術は無事成功。一度断たれた手足は血液が流れ始め、元の血色が戻ってます。

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手術の成功を喜ぶ両親と彼ら以上に号泣する藪。

最初の登場ではイメージの悪かった藪ですが、かなりの人情家であるようです。

 

 

命の価値

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手術中は堂々とした姿を見せていた黒男ですが、内心は不安と緊張でいっぱいでした。

体の震えが止まらない黒男。そこへ藪がコーヒーを持って労いに現れます。

気遣いのできる藪に対する株価が僕の中で急上昇。黒男が藪さんと呼ぶ気持ちも分かる気がします。

 

その藪は、渡されたコーヒーもうまく掴めない黒男に賞賛の声をあげます。

二人は無事助けられた命と、初めての手術の成功をコーヒーで祝います。

 

しかし、支払い時に問題が起こります。

なんと500万で手術を受けたはずが、父親が払った金額はその10分の1である50万。

父親は黒男のことを調べあげ、彼がただの医学生だと知ったことで、それを問題にして訴えてもいいと脅してきたのです。

事が大きくなれば、黒男は医師免許がとれなくなる。札束を振りながら、父親は値切りを行ったのでした。

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これが助けてもらった我が子の命を値切る父親の顔です。

父親は報酬を渡しながら、「君の腕があれば、こんな真似しなくとも稼げるようになるはずだ」と告げ去っていきます。その間、黒男は一言も発しませんでした。

 

その金は手術室の使用料としてそっくりそのまま藪へと渡し、部屋を後にする黒男。

結局、黒男はタダで少年を助けたようなもの。しかし、黒男が怒りを感じたのは我が子の命を値切った父親に対してでした。

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黒男の受難は手術よりもその後の人間とのやり取りにありそうですね。

 

 

とりあえず「ヤング・ブラックジャック」の1話を視聴しました。

時折、専門用語が飛び出しますが、映像や雰囲気からその意味を理解することはできます。

内容も中々面白かったので2話も見てみるつもりです。

2話の題名は「拉致」。単語から物騒な予感がしますし楽しみです。